安積町ア－ティスト村の3棟の住宅計画、始まりは会社の近くの所謂“崖地”に売地の立て看板を見つけた時から。ただでさえ、高い場所が好き、眺めが良い所が好き、自然豊かな場所が好き、、私はそんな人間だ。だから会社もそういった場所に在る。社屋は2方道路に挟まれていて、両方の道路は坂道である。それぞれの道路の高低差は約6Mあり、その間には擁壁で整地された場所もある。何とも計画しづらい場所なのだが、眺めの良いロケ－ションを活かして設計を楽しんだ。私たち建築家の出番は、計画しづらい・建設しづらい状況も多く、それで設計能力も磨かれるのだ（涙）。
　とはいえこの安積町ア－ティスト村の場所は、第1種低層住居地域という法的に非常に制限された場所である。平らで広い土地に家をつくりなさいと言っているような地域なので、設計は結構難しく建蔽率・容積率は共にギリギリで、北側斜線からの高さ制限をクリアする為に配置計画と共に断面計画を初めから検討することになった。
また土地建物合わせて4千万円を超えない3千万円代で計画したいので、土地を2分割ではなく3分割とした。50、55、60坪の3区画で、一番狭い50坪の土地にモデルハウスを計画した。残りの2区画は土地面積に余裕を持たせて、プラン設計に自由度が増しお客様の要望を取入れ易いように考えた。3区画にしたことが、さらに設計を難しくすることになり、前述の設計作業に突入していった。でもそういったア－だ・コーだと考えて設計している時が結構楽しいのだが、、。（汗）
　20代でアメリカから帰ってきた時に、郡山市の市街地でも自然豊かな環境に将来性を感じたものだった。それから40年後、自分が思っていた郡山市の住環境とは掛離れているのが悲しい。昭和の頃に“夢も希望（チボ－）もない”という言葉が流行った時があったが、現在その時より様々に危機感を感じている。そこで、“安積町ア－ティスト村のア－ティストとは＜夢を見る人・夢を実現しようとする人＞のことです。”と書いた訳はそこにある。
その夢を裏切らないように、私たちの建築がスタ－ト！！
安積町ア－ティスト村建築のはじまり、はじまり、、、！。